ラジオショッピングで年間売り上げが60億円に
1990年(42歳)になるとラジオショッピングをスタートしました。
はじめはテレビでお店のCMをしたかったそうですが、お金がなかったのでラジオでコマーシャルをしたそうです。
当時、地元の長崎放送で19,800円のコンパクトカメラをたった5分で50台売ったそうです。
長崎だけで5分で100万円売れるのなら、全国放送にしたらもっと売れるのではないかと思い、全国のラジオ局を回り「ラジオショッピング」を始めたそうです。
もちろんラジオショッピングというのは販売する商品をお客様が見ることはできません。
それでも、298,000円もする商品が売れたというのです。
髙田社長はどのようにして見えない商品を売っていたのでしょうか?
商品を伝えることの大切さ
ラジオショッピングでお客様に商品の良さをどのようにして伝えたのか?
例えばコンパクトカメラを販売するときに
「このカメラ、小さいんですよ」
と言ってもリスナーはどれくらい小さいのか伝わりません。
「名刺くらいのサイズのカメラです」
と言えば、大きさのイメージができます。
「10倍のズームができます」
と言ってもリスナーはそれがイメージできません。
「遠くのお子さんを近づかなくても大きく撮影できます」
と言えばズームのイメージがつかめます。
お客さんは、ラジオを聞きながら、心の中で商品を見ています。
髙田社長はあえて難しい言葉を使わず、誰にでもわかりやすい言葉で伝えていたそうです。
このとき感じたのは、伝えるの大切さです。
皆さんも人に話すときに伝えたつもりになっていませんか?
しっかりと相手に思いは伝わっているでしょうか?
夫婦関係や親子関係、上司と部下の関係であっても思いを伝えることが大切。
高田社長はそのように話していました。
会場大拍手!
気づいたら、年2回だったラジオショッピング番組が、月1回になり、週1回と放送枠が増え北海道から沖縄までの全国でラジオショッピングのネットワークが出来上がっていったそうです。
自社スタジオの制作は誰もが無理と言った!
1994年(46歳)になるとテレビショッピングを始めました。
東京に事務所を設立して、テレビの深夜枠から「ジャパネットたかたテレビショッピング」はスタートしました。
当時テレビの番組を制作するのに収録から放送するまで2か月近くかかっていました。
時代はワープロからパソコンに移り変わるころでした。
パソコンは3か月に1回は新しい商品が出てくるので、収録から放送するまで2か月もかかっていたのでは遅すぎることが課題となっていたそうです。
番組を放送するころには、次の新商品は出てきますし量販店で値段も下がっているので価格で対抗できない。
そこで、自社スタジオを作って自前で番組を制作することを考えました。
2000年のことでした。
当時の社内には素人のスタッフしかいなかったので、誰もができないと言ったそうです。
「技術者もいないし、カメラマンも一人前になるのに10年はかかると」
スタジオを制作して2か月後には番組がスタートすることが決まっていたので、髙田社長はどうすれば自社スタジオで番組を制作できるか考えたそうです。
まず、テレビ放送が開始されるまで社員10人を制作会社に行かせて研修をさせたそうです。
それでもたった2か月では技術を習得できません。
そのため、プロの方を10人派遣してもらい、研修を受けた社員10人と合わせて20人で放送は始まったそうです。
髙田社長は「できない」と思ってはいけないといいます。
できないと思っている人は、できない理由ばかりが思い浮かぶそうです。
できる理由を考えれば、1つや2つは方法を思いつくそうです。
できる理由を膨らませてどうしたら本当にできるか考え、できない理由を消していけば、不可能と思われていることも可能になる。
髙田社長は様々な局面でそのようにして考えてきたそうです。
「やってみなはれ」
高田社長はやってみて失敗したことは一度もないと続けます。
やらなかったことが失敗であり、うまくいかなかったことは課題になるというのです。
「失敗というのは、やらなかった失敗と、一生懸命やらなかった失敗の2つ。」
「一生懸命やったら失敗とは言わないんですよ。それは自己を高めるための試練です。」
なんでも行動をしてみればいいのです。